知らない番号から電話がかかってきたら?
- 長谷川

- 10月9日
- 読了時間: 7分
―なぜ人は疑わずに出てしまうのかと、そのリスクを正しく知る―

※本記事にはPRを含んでいます
スマートフォンが生活の一部となった今、ほとんどの人が一度は「知らない番号」からの着信を経験したことがあると思います。
「誰だろう?」
「もしかして仕事や学校関係?」
と気になって、つい通話ボタンを押してしまう――そんな経験、ありませんか?
しかし、その“つい出てしまう”行動が、実は詐欺被害や情報流出の入り口になることがあります。
本記事では、なぜ人は知らない番号からの着信に出てしまうのか、その心理的背景と、被害を防ぐための具体的な対策をわかりやすく解説します。
≡INDEX
1. なぜ、知らない番号に出てしまうのか?
2. 無意識の“安心感”が危険を招く
3. 知らない番号に出ることで起こる4つのリスク
4. 被害に遭いやすい人の特徴
5. どう対応すればいい?知らない番号への5つの対応策
6. 「出ないと悪いかな」という優しさが危険に変わる
7. 危険意識の低い人への伝え方
8. 被害を未然に防ぐチェックポイント
9. スマホアプリで守る!便利な迷惑電話対策ツール
10. 電話に出ない勇気も、現代の“スマホマナー”
まとめ:一度立ち止まる“1秒”があなたを守る
1. なぜ、知らない番号に出てしまうのか?
―「確認したい」心理と「日本人特有の気遣い」―
知らない番号に出てしまう理由の多くは、不安と責任感から生まれています。
たとえば、
「子どもの学校や職場からの電話かも」
「宅配業者かもしれない」
「お客様かもしれない」
といった、“出ないと困るかもしれない”という思いが、リスクよりも優先されてしまうのです。
また、日本人は「相手に失礼にならないようにする」という社会的文化を持っています。
そのため、「無視したら悪いかな」「もし重要な用件だったら…」と考え、つい通話に出てしまう人が多いのです。
2. 無意識の“安心感”が危険を招く
スマホに登録されていない番号でも、電話が鳴ると「正規の番号からだ」と錯覚してしまうことがあります。
なぜなら、SMSやメールよりも“電話=人の声が聞こえる安心感”があるからです。
しかし、近年ではこの「電話の信頼性」が悪用されています。
最新の詐欺では、電話番号を偽装してあたかも“公式機関”からの電話に見せかける手口が増加。
たとえば、
「○○銀行」や「警察署」を名乗る
「宅配業者」を装って再配達確認を行う
「携帯会社」や「アプリ運営」を名乗ってサブスクリプション登録を解除させる
といった事例が多発しています。
3. 知らない番号に出ることで起こる4つのリスク
リスク①:なりすまし詐欺
「クレジットカードに不正利用がありました」「年金の還付手続きが必要です」
このような“公式風の電話”を信じてしまい、個人情報や口座情報を伝えてしまうケースが後を絶ちません。
リスク②:自動音声詐欺
AI音声を使った「料金未払い」や「宅配便の再配達」を装う詐欺電話が増加中です。
ボタン操作を求める指示に従うと、有料サービスに登録されたり、情報が抜かれる危険があります。
リスク③:電話番号の“生存確認”
一度でも出てしまうと、「この番号は今も使われている」と判断され、詐欺リストに登録されることがあります。その結果、別の詐欺業者からの電話やSMSが増える原因になります。
リスク④:心理的な揺さぶり
電話では相手の声や話し方から“人間味”を感じやすく、つい信じてしまうことも。
特に優しい口調や焦らせるような話し方で、冷静な判断を鈍らせてきます。
4. 被害に遭いやすい人の特徴
被害者の多くは、悪意がない・信頼しやすい人です。
以下のような傾向がある人は注意が必要です。
電話を「人とのつながり」として信じている
相手を疑うことに罪悪感を覚える
「自分は大丈夫」と思っている
新しい詐欺手口に疎い
つまり、「人の良さ」「素直さ」「思いやり」が、悪意ある相手に利用されてしまうのです。
5. どう対応すればいい?知らない番号への5つの対応策
対策①:知らない番号には出ない
まずはこれが基本です。どうしても気になる場合は、ネット検索で番号を確認してから判断しましょう。「迷惑電話番号検索」などのサイトを利用すれば、口コミ情報が見つかる場合もあります。
対策②:留守番電話を活用する
本当に重要な用件であれば、必ずメッセージが残ります。
留守電の内容を確認してから折り返す方が安全です。
※注意:留守電に個人情報(住所やフルネーム)を録音しないようにしましょう。
対策③:同じ番号から何度もかかってくる場合のみ、公式番号へ折り返す
相手が本当に必要な連絡なら、複数回電話してくるはずです。
ただし、着信履歴にある番号へ直接かけ直さず、公式サイト記載の電話番号へ自分でかけ直すのが安全です。
対策④:スマホに「迷惑電話ブロック」機能を設定
AndroidもiPhoneも、設定で迷惑電話の自動拒否が可能です。
ドコモ・au・ソフトバンクなど各キャリアの「迷惑電話ストップサービス」も活用しましょう。
対策⑤:家族でルールを共有
特に高齢の親世代には、「知らない番号は出ない」「困ったら一度家族に相談」というルールを決めておくことが大切です。
6. 「出ないと悪いかな」という優しさが危険に変わる
電話の相手が人間だと、どうしても断りにくいものです。
「冷たい人だと思われたくない」
「悪い人だと決めつけるのは失礼かも」
しかし、電話口の“優しい声”ほど危険という場合もあります。
詐欺グループは人間心理を熟知しており、「あなたにだけ特別に」「今すぐ対応しないと損をします」などの言葉で焦らせ、考える余裕を奪います。
7. 危険意識の低い人への伝え方
✖ 「そんな電話に出るなんてダメだよ!」
この言い方では相手を責めることになり、行動改善につながりません。
〇 「最近、似た電話で詐欺が増えてるみたいだよ」
「心配だから、今度からは出ないでいいんじゃない?」
このように共感ベースで話すと、相手の防衛意識を高めやすくなります。
8. 被害を未然に防ぐチェックポイント
家族や身近な人を守るために、次の習慣を身につけましょう。
チェック項目 | 内容 |
✅ 着信番号をネットで検索 | 「迷惑電話」や「詐欺」情報を確認 |
✅ 留守番電話を設定 | 本当に必要な電話だけ折り返す |
✅ キャリアの迷惑電話ブロックをON | 不審番号を自動拒否 |
✅ 家族で情報共有 | 怪しい電話があったらすぐ報告 |
✅ SNSで電話番号を公開しない | 情報収集の対象になる可能性あり |
9. スマホアプリで守る!便利な迷惑電話対策ツール
スマホには、着信前に相手の情報を教えてくれる便利なアプリがあります。
Whoscall(フーズコール) → 世界中の電話番号データベースから発信元を特定
Truecaller → 詐欺・営業・スパム電話をAIで自動判定
トビラフォンモバイル(国内キャリア対応) → ドコモ・au・ソフトバンクなど主要キャリアが提供する公式サービス
これらを使えば、着信前に「迷惑電話の可能性」を表示してくれるため、出る前に判断が可能です。
10. 電話に出ない勇気も、現代の“スマホマナー”
昔は「電話に出ない=失礼」でしたが、今は違います。
電話を悪用した詐欺や個人情報搾取が急増している今、「出ない勇気」は自分と家族を守る新しいマナーです。
出ないことで相手に迷惑をかけることはありません。
本当に必要な相手なら、SMSやメールなど他の方法で連絡してくるはずです。
まとめ:一度立ち止まる“1秒”があなたを守る
スマホの着信音が鳴ったとき、すぐに通話ボタンを押すのではなく、「この相手、知ってる?」と一瞬考えるだけで、詐欺被害を防げる確率が大きく上がります。
知らない番号には出ない。
出た後に「おかしい」と思ったら、すぐ切る。
迷惑電話は報告・ブロックする。
その小さな行動が、自分自身だけでなく、家族や地域の安全を守る第一歩になります。
💬最後に
スマートフォンがどんどん便利になる一方で、リスクも確実に増えています。
「電話は安心」という時代は終わりました。
これからは、「安全を確かめてから出る」が常識です。
そして、もし身近に“危険意識が薄い人”がいたら、叱るのではなく「一緒に守ろうね」と声をかけてください。
あなたのその一言が、誰かの被害を未然に防ぐきっかけになるかもしれません。



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